ひと夏の恋をキミと

ベンチに座り
花火が上がるのを待つ。


見上げた空には無数の星が
きらめいていて
花火が上がらなくても
それだけで十分素敵だった。


「星、綺麗…。」
「…だな。」


指先だけが触れ次第に絡まる指。


繋がれた手は熱を帯び、
それを忘れないように
しっかりと覚える。


いつでも思い出せるように。




どちらも口を開かないまま
花火が打ちあがった。


――――ヒュ~ ドンッ


空には色とりどりの光が舞い、
海に映る光も幻想的で美しかった。


それから数十分、
打ちあがり続ける花火を
目に焼き付けた。


花火終了の合図のアナウンスが
遠くから聞こえてきた。


これで私の夢の時間は終わりだ。