気合を入れたのはいいんだけど
曇りのせいで
海へ来る人たちはほとんどいなかった。


だから今は店番しながら
女子会中。


「で?昨日のデートは何だったのよ!
2人してあんな雰囲気で帰って来たけど。」


怖い顔した愛美に問い詰められた。
今は里美ちゃんがいないから
病気の事も含めて話せる。


「自意識過剰かもしれないけどね…
告白されそうになったんだ。」


愛美は目を見開いて驚いていた。


「え、マジ…?」


「うん…、『俺…姫奈の事…』って言われたから
思わずそこで遮っちゃって…。」


昨日の事を思い出すと
また胸が苦しくなった。


「確かにそれは告白みたいな
雰囲気あるね…。」