次の日、目覚めた私の気分は最悪だった。


でも、せっかく山川先生からもらった”猶予”


これを無駄にするわけにはいかない。


陽輝との思い出は
もう増やせないかもしれないけど、
その分、愛美や里美ちゃんと
楽しく過ごそう。


そう自分に気合を入れ直して食堂へ向かう。




「おはよう!」


私が一番最後でもうみんな
揃っていた。
そこにはもちろん陽輝の姿もあった。


なるべくそっちを見ないようにしてたんだけど


「おはよ。」


いつもと変わらない笑顔で
陽輝が私に話しかけてきたのだ。


……なんで。


昨日あれだけひどい事をしたのに
どうしてそんなに普通なの?


驚きすぎて
その場に固まってしまった。