Contract marriage ―契約結婚

♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:

紘一がいるはずであろう…ホテルの部屋に、戻った悠夏…

部屋のドアをそ…っと開けると…

紘一は、ソファの上で、横たわり…瞼を閉じている…


「……っ」

そっと、近づき…その頬に触れる…

紘一は、その、指先の感触に…瞼を開けた

「…悠夏…っ。
なんだ…、吉澤と何処かに行ったのかと…」

身体を起こした紘一は、めんどくさそうにそぅ…言った…

悠夏の瞳から…涙が頬をつたい落ちる…

それを目の当たりにした紘一は、『話したんだな…』と、悟った…

悠夏は、紘一にしがみつき…、その耳元に…

「病院に行って…」

その涙も、その言葉も…容易に想像がついた…

紘一は、悠夏の身体を引き離し…

「…同情か?」

悠夏は、首を左右に振り…

「違いますっ!
私は…、あなたに生きて欲しいから…
うまく言えないけど…、あなたのことも大事なの…、傍にいて欲しい…から…」

泣きながら言った悠夏の言葉に、紘一は微笑み…

「あいつも、お節介だな…。俺を悪者にしておけば良かったのに…」

悠夏の身体を抱きしめ…口付けを交わした…

「行かないよ…、行ったら…お前の傍に居れなくなるだろ…?」

悠夏の身体を再び抱き締め…、その髪を撫でつけながら…耳元でそぅ呟くように言った…

悠夏は、紘一の心音が聞こえる胸元に聴きながら…


「俺のことは、3人だけの秘密だ…」


「……っ」
《だから…、あなたは私の不貞を受け入れる…と、言ったの…?

でも、私は…

私が、本当に求めていたものは、違っていたのに…》