扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜

「ねえ、暁さん。まだ何かあるよね?」



「だよなー多分」



あれだけとは到底 思えないけど、それよりももっと何かがある気がして仕方ない。



いったい何が起こるというのだろうか。



「ちょっ…えっ…待って何あれ!?」



「えっ」



暁さんのようやく聞いた驚いた声に前方の方を見ると、先程の消えた生き物が複数…いや大量にうじゃうじゃと現れた。



ギョロ目に全部牙の歯が無数…。




「きんもーー!」



あまりの大量さに歪より超えた、暁さんと同じような感想を思ってしまう程に。



そして、一斉に飛びつこうとしてきて。



「ちょっちょっと待って!!」



倒し方は理解したといえ、こんな大量さはさすがに無理だ。



「望杏、貸して!」



「えっ」



そう言って暁さんは私から水鉄砲を奪うと、謎の生き物達に一斉噴射した。



「すごい…」



「たまに魔物を倒すクエストあるから」



「そうなんだ…」



まさか一撃で流すように全部倒すとは思った。



「なんか…ゲームみたいだね」



「まあね、ゲーム好きには面白いけど、それなりに楽しいはあるけど。まあ、最初の内はちょっと驚きと楽しかったのは事実だったけど」



「今は違うんだ」



「あー今は事実を知ったから…」



そう言うと暁さんは少し苦味のある表情となった。



「?じゃあ、あまり反応しないのはそういう事?」



「それもあるけど、慣れたから」



「ああーなるほど」



慣れは恐ろしいといものか。



でも、蒼兎くん達も暁さんも何か言葉を濁すような言い方するのはなぜだろう。



いったい何があるのだろうか?