「それで、何するの?」
「分かんないです」
何をするのか謎だったというのもあって、暁先輩がリィアちゃんに聞くと返ってきたのが突拍子のない一言だった。
「はあ?」
「だって把握してないんですもん」
「把握してから言ってよ」
「だって何も書かれてなくて、《内容は未知の世界》としか書かれてないんですもん」
「なんじゃあそりゃあ」
「とにかく入ったら分かると思いますよ」
「まあ、そうか」
「あと、お二方は物語の続きをお願いします」
「はーい」
「今日は何かな〜」
「あ、アリスさん達はこっちです」
「……行くか」
「あ、はい」
リィアちゃんに促されながらも恋愛エピソードの物語の世界に入った。
そういえば、私 物語の世界に入るの何気に初だ。
どんな感じなんだろう。
「……!」
意識が一瞬消えた思えばすぐに戻り、目を開けるとそこは先程 居た場所と違う空間だった。
「わっ」
「随分とまあメルヘンな事」
「あ、暁先輩」
「よう」
でも、あの部屋といいアリスワンダーランドといい、ありえない場所に実際に来てるから、何が起きてもおかしくないのかも。
さすがにさっきのくじ引きには驚いたけど。
うん、けどやっぱり驚いてるかも。
思いのほか現実離れしている空間だった。
(あれは一体どういう原理で動いているのだろう)
外にいるのだけど、なぜか空中にハートや模様のものがふよふよと浮いていて、しかも風船もあるんだけど飛んで行かず止まっている。
でも、服装とかは変わっていないのか。
私はアリスのままで、暁先輩は白ウサギの格好に紳士的な衣装、それに白ウサギの耳はやはり動いている。
「すごいですね、なんか」
「そういや、初めて入った?」
「あ、はい」
「初めてでこれかー」
「?」
「いや、なんでもない」
「?」
何か気になるような言い方をされた気もするけど、気にしない方がいいのかもしれない。
「あの、こっからどうしたらいいんですか?」
「んー?」
初めてだから勝手がわからない。
「えっと、いつもなら向こうで目標設定みたいなのを言われてから、こっちに来てまず家というか小屋みたいな場所から指示書の手紙を探すんだけど…なんで道の真ん中から始まってんだろう」
「小屋?」
辺りを見渡すものの小屋みたいな物は見当たらなかった。
「ないですね」
「だよな。とりあえず手紙を探すか」
「はい」
「分かんないです」
何をするのか謎だったというのもあって、暁先輩がリィアちゃんに聞くと返ってきたのが突拍子のない一言だった。
「はあ?」
「だって把握してないんですもん」
「把握してから言ってよ」
「だって何も書かれてなくて、《内容は未知の世界》としか書かれてないんですもん」
「なんじゃあそりゃあ」
「とにかく入ったら分かると思いますよ」
「まあ、そうか」
「あと、お二方は物語の続きをお願いします」
「はーい」
「今日は何かな〜」
「あ、アリスさん達はこっちです」
「……行くか」
「あ、はい」
リィアちゃんに促されながらも恋愛エピソードの物語の世界に入った。
そういえば、私 物語の世界に入るの何気に初だ。
どんな感じなんだろう。
「……!」
意識が一瞬消えた思えばすぐに戻り、目を開けるとそこは先程 居た場所と違う空間だった。
「わっ」
「随分とまあメルヘンな事」
「あ、暁先輩」
「よう」
でも、あの部屋といいアリスワンダーランドといい、ありえない場所に実際に来てるから、何が起きてもおかしくないのかも。
さすがにさっきのくじ引きには驚いたけど。
うん、けどやっぱり驚いてるかも。
思いのほか現実離れしている空間だった。
(あれは一体どういう原理で動いているのだろう)
外にいるのだけど、なぜか空中にハートや模様のものがふよふよと浮いていて、しかも風船もあるんだけど飛んで行かず止まっている。
でも、服装とかは変わっていないのか。
私はアリスのままで、暁先輩は白ウサギの格好に紳士的な衣装、それに白ウサギの耳はやはり動いている。
「すごいですね、なんか」
「そういや、初めて入った?」
「あ、はい」
「初めてでこれかー」
「?」
「いや、なんでもない」
「?」
何か気になるような言い方をされた気もするけど、気にしない方がいいのかもしれない。
「あの、こっからどうしたらいいんですか?」
「んー?」
初めてだから勝手がわからない。
「えっと、いつもなら向こうで目標設定みたいなのを言われてから、こっちに来てまず家というか小屋みたいな場所から指示書の手紙を探すんだけど…なんで道の真ん中から始まってんだろう」
「小屋?」
辺りを見渡すものの小屋みたいな物は見当たらなかった。
「ないですね」
「だよな。とりあえず手紙を探すか」
「はい」