扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜

「っ!?」



またあの感触が触れた。



驚きと動揺が隠せずにいた。



「なっ…なんでっ」



昨日は脅しだったと思うけど、今日は何?



蒼兎くんは無言のままじっと私の目を見添えてくる。



「……っ」



だけど、目を合わせるのが耐えれなく目線を逸らす。



と、先程と同じように至近距離に近寄って、肩に手を置く。



「っ」



またキスされるんじゃないかと下唇を軽く噛む。



蒼兎くんはそのまま耳元に顔を持っていき、耳元で何かをささやいた。



それは予想にしない告白だった。



「じゃあね」



「えっ…っええ…っ」



そして蒼兎くんは何事もなかったように先に教室へと帰っていった。



私はそのまま動けなかった。



そっとささやかれた耳を手で覆い俯きながら、軽く荒れた息を出した。



「なんで…」



蒼兎くんに言われた言葉が頭に残り上手く理解できずにいた。



『本当にアリスちゃんって鈍感すぎる。俺は君が好きなんだよ、中学の頃からね』



好きだなんて、そんな事あるはずないのに。



そもそも中学の頃から知っていたってどういう事?



「あっ予鈴なっちゃう」



だめだ。



頭が理解できそうにない。



だっておかしいよ。



私は誰かに好かれる理由がないから。



それに私は応えれないから。




「はあ」



何とも言えない気持ちのまま予鈴がなる前に教室に入った。



「あーおはよう。どうしたの、ギリギリだね」



「あーうん」



浬樹ちゃんが不思議そうな顔で近付いてきた。



「学校には早めにいたの」



「そうなんだ、てっきり寝坊したのかと」



「あはは…」



「?」



(どうしよう…本当に)