扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜

「ねずみちゃん、今日はありがとうございました」



「リィアでいいですよ。私の名前リィアなんで。
どういたしましてです」



「あ、そうだね。ありがとう、リィアちゃん」



「はい!」



ねずみちゃんってアニメみたいなデフォルメだけど、なんだろうペットみたいな可愛さがある。



本物のねずみはちょっと苦手だけど、こんなんだったら好きになれそう。



「これおみやげです。どうぞ」



そう言ってリィアちゃんは小包の紙袋を渡してきた。



「なあに?」



「お菓子セットです」



「えっいいの?」



「はい」



「ありがとう♪」



「いいえ」



またおみやげをもらってしまった。



「んじゃ、帰るか。じゃあねーリィア」



「はい、また明日お待ちしています」



「うん」



リィアちゃんに挨拶してキャンディーのクッションの所へと向かった。



戻ると丁度下校時間前だった。




「杏ちゃん」



「星都先生」



それからこの前と同じルートで保健室に出てきて、星都先生に迎えられた。



「おかえり」



「はい」



「今日、歓迎会だったんだよね」



「知ってたんですか?」



「まあね」



今日も星都先生に会えた。



それだけで嬉しい。



「望杏ー帰るよー。下校時間過ぎてるし」



「あ、うん」



「杏ちゃん。ちゃんと来てね」



「あ、はい」



そして、ものの数秒で保健室を出た。



もう少し話したかったけど、下校時間過ぎてるし仕方ないのか。



「………」



また蒼兎くんが不機嫌そうになってる。



(なんでだろう?)



「ねえ、望杏」



「!」



蒼兎くんの謎の不機嫌さに疑問を持っていると愛羅ちゃんが隣に近寄ってきた。



「ねえ、さっき向こうでの瑠架のあれさ、嫌なら断った方がいいよ?」



「あれ?」



「マカロン」



「あー」



あれは確かに戸惑ったけど、口開けなかったらずっと待ってそうだったし。



それに、別に嫌だった訳ではなかったから。



「あいつって見た目と反してしつこいから」



「うーん、でも…嫌って訳じゃあ」



「えっ嫌じゃあなかったの?」



「うん…」



今日の事もそうだけど、この前のキスだってそうだった。



(嫌じゃ…なかった…)



「?」



(ええ…あれ…)



嫌じゃなかったのはなんでだろう?



この感情はどういうものなんだろう?