「ただいま〜」


「あ、おかえり〜望杏〜♪」


家に帰るとお母さんではなくお兄ちゃんに迎えられた。


「お兄ちゃん…」


「今日、お母さん達遅くなるみたいよ〜」


「そう」


「ふんふんふーん」


「お兄ちゃん、また服買ったの?」


「うん、この前帰りに買ったんだ。似合うかな?」


「うん、とってもかわいいと思うよ」


「本当? 嬉しいな♪」


うちのお兄ちゃんはちょっと変わってる。


私より6歳離れていて今年社会人になったばかり。


昔からお兄ちゃんはかっこよくて優しい人で、女の子からモテていた。


そんなお兄ちゃんなのだけど、1つだけ変わった趣味があって、それが女装である。


まあ、似合ってるからいいんだけど。


お兄ちゃん自身、女装楽しんでいるから良いと思うけど。