日曜日の昼間。 駅から出ると、人の姿はあまりない。 そこから一時間くらい歩くと、 「…うみっ…」 今にも消えそうな声で呟いた。 胸が締め付けられるような淋しさが私を襲う。 ただひたすらに海に沿って歩いた。 しばらく歩くと見えてくる。 古びた倉庫が…。 “ここよ!ここ!” 私の中で私じゃない彼女が叫ぶ。