時には優しく…微笑みを

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「朋花、電話鳴ってるよ」

「え?あ、ほんとだ。ありがと。もしもし…」

電話は課長からだった。

「迎えに行くから、帰るまでに電話してきて。今どこで飲んでる?」

「え、あ、大丈夫ですよ。一人で帰れますから…」

「…いいから。会社の近くか?」

「あ、あの…」

「どこだ?」

「…っ、会社の近くの木漏れ日で飲んでます…」

「ん、分かった。今から行くから帰るなよ?分かったな?」

課長は有無を言わさず電話を切った。
誰からだったの?と目を輝かせて聞いて来る七海に、課長からだと伝えると「過保護!愛されてる証拠じゃん!」
と言われてしまった。

過保護だよね。愛されてるかは分からないけど。
だけど、迎えに来るなんて…

「かなり心配なんだね。菅野課長、会社で見る姿と違いすぎるんですけど?」

「う、うん。そうだよね。でも、いつもそんな感じ、かな…」

「ふーん。へぇー」

あ、なんかシラけてる…

そんな話をしていると、完全OFFモードの課長が店に入ってきた。