時には優しく…微笑みを

楽しそう?
私が?
突然、課長と同居する事になって、楽しいとか思ってもなかったんだけど…
そんな事かんがえている暇もなかったような。

…でも、課長の新しい表情とか見る事が増えて、楽しかった、と言われればそう…なのかも。

「ほら?自覚した?それが恋!かもよ?」

「え!こ、恋!?そんな訳…」

「なくないでしょ。朋香、もう忘れたっていいんだよ?って言うか、忘れて前に進まなきゃ…」

忘れて進む…
あの事を忘れて…

私に前へ進む事が出来るんだろうか…

「菅野課長だってそうだよ。きっと、部下以上のものを持ってるよ」

「七海ぃ。その自信どっから来るの?」

「どこから?さぁ?どっからだろ?」

七海の自信のある言葉が、わたしの胸に刺さっていた。

課長…
私、前を向いてもいいですか?
あなたに恋をしてもいいですか?