母に、紹介したい人がいるから、いつ行ったらいいか?と聞いて、その返事が、無理するなって何事?

「いや、変な意味やないで?東京で離れてるやろ?だから、こっちに来るのも大変なんやから、わざわざ紹介しに連れてこんでもええよ、ってな。まだ結婚まで話はないやろ?」

いや、お母さん。
話聞いてた?結婚前提って、言ったやん!

「お母さん、結婚前提って言ったやん?話聞いてた?」

「は?結婚前提って言うても、まだやろ?」

「いやいや、まだやろ?じゃなくて、もうするの!だから紹介したいって、言うてんねん!」

「本気か?」

「本気やってさっきから言うてるやん。嘘なんか言うて、遊べへんわ!」

沈黙が流れた。
久しぶりの電話がこれってどうよ。
怒られるか…

「いつの間にそんなんなってんの。まぁ、ええわ。お父さんにも話しとくから、また日は言うわ。それはそうと、その人いくつなん?男前か?」

聞くところそこか…母よ。

「32歳、会社の上司の人…そのイケメンやよ」

「ふーん。しやけど、32歳ってまた歳離れてるな。一哉と同い年か?」

「あ、一哉兄さんと同い年やね。な、なに、そのふーんってなになん!」

「いや、イケメンや言うから、お母さん楽しみにしとくわ。そや、連れてくる前に、あんた一回帰っといで?」

「は?はい?」