時には優しく…微笑みを

「拓海さんの事、私何も知りませんでしたね…御家族の事とか…」

「俺も…だな…」

私達は顔を見合って笑った。
もちろん、二人だけで結婚なんて出来る訳がない。
だけど、そんな事を忘れるぐらい、自分達の事しか見えていなかった、お互いに笑いが漏れた。

「また家に帰ったら、ゆっくり話しようか?」

「そうですね。でも、一歩は進みましたよね?」

「あぁ、進んでるよ。高岡部長には、今回の事ちゃんと話をしてあるんだ。会社に迷惑をかけるわけにはいかないから。分かってくれたから」

「安心しました。まだまだ、気は抜けないけれど、私大丈夫ですから」

「じゃ、戻るか?」

頷いた私は席を立った。

それから仕事を順調に進め、私達は家に帰ってきた。

食事を済ませた後、ソファに座って拓海さんと向かい合った。

「私からでいいですか?」

拓海さんが頷いた。

「私の所は5人家族です。私には兄が2人います」

「え?お兄さん?年いくつ?」

「上の兄が9つ、下の兄が7つ離れてます」

「9つか…俺より年下かよ…」

私と拓海さんが10歳も離れているから、拓海さんは年齢の事がかなり気になっているようだった。

「大丈夫ですよ、そこ気にしなくても…」

「いや、するだろ。俺の方は弟が1人いるんだ。俺より3つ下だから、29歳かな…」

拓海さんの弟さん…ってどんな人だろう。
拓海さんでこんな感じなんだったら…。

「朋香、弟に会いたい、なんて思ってないか?」

「え?お、思ってませんよ?」

やばい。
顔に出てたのかな…

「顔に出てるよ…、おしおき決定だな」

「いや、あの…」

結局、おしおき決定だと言われ、寝室に連れて行かれた。