時には優しく…微笑みを

気がつくと私は拓海さんの腕の中で眠っていた。

目を開けた私を、拓海さんが見つめていた。

「拓海さん、恥ずかしいです…」

「目が覚めなかったらどうしようって、思って見てたよ」

拓海さんの手が、私の頬にかかった。

「そんなっ…、あっ、拓海さん、会社は大丈夫なんですか?」

「大丈夫だよ。俺も直帰するって言ったから」

俺も直帰って…大丈夫なのかな…

「大丈夫だよ。一旦社には戻ったから。朋香が寝てたからな。で、俺も病み上がりだからと、早めに帰ってきたんだよ。帰ってきた時もまだ朋香は寝てたし」

寝てたし、って。
じゃ、それからベッドに入ってきた、って事?
恥ずかしい…
それまで寝てたって事でしょ、私。
変な寝言とか言ってなかったかな?



「ふっ、またいつもの勝手な妄想か?大丈夫だな?それが出てくると」

「や、やだ。拓海さん…」

私自身、そんな話が出来るとは思っていなかった。
少しは強くなれたんだろうか?


「今日はこのまま寝ようか?」

拓海さんが私を強く抱きしめてくれた。

私はそのまま目を閉じた。