『もう並び始めちゃってるだろうな…』
ぽつりとこぼれた独り言のあと、時間を計算しながら考えた。
予定していた買い物時間より、三十分以上も遅れてしまっている。
これじゃ、時間的にあのオムライス屋さんは無理だな…と、前を歩く大地にどうしようかと声をかけようとした。
すると、ふと目に止まったのはその隣を歩いていたリュウ君の右手だった。
来た時には手ぶらだったのに、さっきのあのスポーツ用品店で何か買ったんだろうか。
リュウ君の手には青色のショップ袋がぶら下がっている。
『リュウ君も何か買ったの〜?』
私が後ろからそう声をかけると、リュウ君はすぐさまクルッとこちらを振り返った。
『うん!サッカーボール買ってもらったんだ!』
そして笑顔でそう言うと何故か隣を歩いていた大地を見上げて。
『ねーっ!』と、さらに満面の笑みを浮かべる。



