マリッジリング〜絶対に、渡さない〜


目的地のショッピングモールまでの道中は、混雑することもなく20分ほどですんなり到着した。

腕時計に視線を落とし、予定通りの時間の流れに安堵する。

あらかじめ、購入する靴の候補は決まっている。
あれもいいこれもいいと目移りしていたら時間を無駄にしてしまう気がして、いつもリサーチしてから来るからだ。

それともう一つ。
さっさと買い物を済ませたいのは、ランチ予定のオムライスのお店になるべく早く行きたいからだった。

人気店だから、早めに行かないと長い時間行列に並ぶはめになる。
以前それで一時間以上も待ったことがあり、娘たちがグズって大変だったため尚更テキパキ行動したいのだ。


『とりあえず、亜実たちの靴を見に行きたいんですけど、いいですか?』
『もちろんです、行きましょ行きましょ!』


リュウ君ママの了解も得た。


『大地、三階の靴屋直行だからね』
『オッケー』


買い物に来たらついついよそ見しがちな大地にも念を押しつつ、ショッピングモールに入ると亜実と亜矢の手を引きながら足早に歩みをすすめていく。