『ごめんねー、遅くなって』
明るく声を掛けながら近付くと、話していた二人の顔が同時にこちらを向いた。
…と同時に、嬉しそうな顔でブランコから降りた亜矢は私の脚に飛びついてきた。
『ママー!』
甘えた亜矢の声に、作り笑顔ではなく本物の笑顔がこぼれる。
『お待たせー、亜矢!』
そう言って抱き上げると、今度は亜実が私に向かって駆けてきた。
『遅いよママー!早く行こ!』
亜実は少しふくれていたけれど、みるみるうちにその顔は愛らしく崩れていって。
お出かけを楽しみにしているのか、早く行こうと言わんばかりに腕を引いてきた。
『わかったわかった!よし、じゃあ、行こうか』
そう言いながら、視線を大地に向けた。
大地は小さく頷いて私たちの方に歩いてくる。
だけど、その直後…
『お出かけいいなー!僕も亜矢ちゃんと行きたい!ねーママ!行きたい行きたい!』
そんなリュウ君の声が、大きく響いた。



