本当は、自分でも薄っすら気付いている。
このモヤモヤする気持ちと、くだらない嫉妬心を抱いてしまった原因。
それは多分、彼女…リリカちゃんの姿が羨ましく見えていたからなんだと思う。
小柄な背丈に華奢な体。
可愛いさ女らしさが見事に揃った完璧な見た目は、私とはまるで正反対で。
望んだってなれない。
なりたくても叶わない。
それがわかっているからこそ、私は彼女を羨ましく、妬ましく思ってしまったのだ。
忘れていたはずの、コンプレックス。
自分の心の狭さに、情けなくなってくる。
別に、彼女が何をしたってわけでもない。
ただ楽しそうに、私たちの輪の中に自然と溶け込んでいただけ。
そう、たったそれだけなのに…。
『亜紀?』