「もう絶対、亜紀を不安にさせるようなことはしないって約束する。ずっと大切にしていく。だから、俺と」
「…する」
「えっ?」
「結婚、する!」
気が付けば、まだ言いかけていた大地の言葉に重ねるように私はそう宣言していた。
今すぐにでも、結婚したいって思った。
つまらない浮気疑惑で大地と別れることになるかもしれないと思った瞬間は、冷たい態度とキツイ言葉で責め立ててしまったけれど。
大地を失うかもしれないと思うと、本当は怖くてたまらなかった。
私の日常を、明るく変えてくれた大地。
包み込むように、いつもそばにいてくれた大地。
そんな大地を私以外の誰かに取られてしまうなんて、絶対に嫌だと思った。
「亜紀、本当に俺でいいの?」
自信なさげな表情を浮かべながらそう言った大地に、私はすぐに答えた。
「うん。大地がいい。だから、結婚したい」
迷いなんてなかった。
この人となら、幸せになれるという確信があった。
「うわ、でも俺、まだ指輪とかも用意してないし、プロポーズとしては全然イケてないよな?やっぱ、指輪パカってするやつとか?花束とかも持ったりして?そういうロマンチックなやつ、亜紀の理想だったんじゃない?」
言いながら、なんだかガッカリしたように肩を落とした大地を見て思わず笑ってしまった。
「確かにそういうの憧れはあったけど。今、すっっっごい幸せだからこれでいい。十分イケてる」
花束も、指輪も。
そんなのなくたって、こんなに幸せなんだ。
私の未来に、大地がいてくれる。
大地の未来にも、私がずっといる。
それだけでいいんだと…心の底から思った。



