それから私たちは、特に大きな喧嘩や波乱もなく順調に交際を続け、約二年の月日を恋人として楽しく過ごしていたけれど。
交際期間が二年経とうとしていた頃。
忘れもしない初めての喧嘩が、私たちの間に大きな亀裂を生んだ。
かかってきた電話に応じなかった不自然な大地の態度によって勃発したそれは、忘れていたはずの自分の中のコンプレックスを再び思い出させることになった。
何故なら、その電話をかけてきていた相手が、あのリホという女性だったからだ。
大地ときちんと付き合うようになってから、昔の写真やアルバムを見せてもらう機会があり、大学時代のサークルメンバーとの写真の中でその人を見つけたことがあった。
その人がリホという人だということは、ハッキリとした確証はない。
大地にも確認はしなかったし、聞いたりすることもなかった。
でも、女の直感だ。
サークルメンバーでいる時は決まって大地の隣にいることが多く見えたその人が、大学時代に付き合っていた年上の元カノ、リホという人なんだと第六感が勝手に悟っていた。



