とはいえ、お酒が入っていた状態での約束は曖昧だった。
あれって本当に言ったんだろうか。
空けておいてって何で?
そもそも休みの日に会う理由は?
二日酔いでガンガンする頭を叩きながら目を覚ました私は、翌日ベッドの上でしばらくぼんやりと考えていた。
すると、ちょうどその時大地から電話がかかってきて。
「今日の約束、覚えてる?」と聞かれたことで曖昧だったものが明確に変わり、私は約束通り大地と会うことになった。
着ていく服を選ぶのには時間はかからなかった。
普段と同じ。シンプルな白のカットソーに、黒のスキニーパンツ、それから…ペタンコの靴。
いつもと同じようなスタイルで午後三時、待ち合わせ場所に向かった。
その道中は、久しぶりにドキドキしていたのを今でも思い出す。
男の人と休みの日に会うなんてことは本当に二、三年ぶりで。しかもその相手は工藤大地で。
社内では群を抜いてカッコ良く仕事もバリバリ出来ちゃう同僚に対して、平常心を装いながらも密かに好意を持っていた。
だからこそ仕事以外の休みの日に会うということに無性に緊張してしまっていたけれど…
待ち合わせ場所で落ち合った大地は普段と全く変わらない様子で、私の緊張もわりとすぐに解れていった。



