人は誰しも少なからず、コンプレックスを抱えていると思う。
細い目を大きくしたい。
太ってるから、細くなりたい。
癖毛な髪質が嫌。声が嫌。
綺麗な歯並びにしたい。
誰だって、一つくらいはそんなコンプレックスがあると思う。
私はそれが、背が高いことだった。
幼い頃から背の順で並べば常に一番後ろ。
幼稚園でも、小学生になっても。
中学、高校でもずっと。私はいつも、みんなの一番後ろにいた。
小学生の頃は「デカ女」とよくからわれた。
中学生の頃、初めて好きになった男の子には「俺より大きいから無理」と、バレンタインデーに告白したというのにホワイトデーを待つこともなくその場でアッサリとフラれてしまった。
どうして私は背が高いんだろう。
どうして周囲の女の子たちと同じように成長してくれないんだろう。
思春期だった当時は、そんなことばかりを考えるコンプレックスの塊だったけど。
そんな私が、やっと高身長なことを受け入れ、自分に自信を持てるようになったのは大地に出会ってからだった。
大地と付き合うまでにも、彼氏が出来たこともあったけど。
高校時代も大学時代も何人かと交際はしたものの、どの相手ともあまり長続きはしなかった。
オシャレをしたい年頃、ヒールの靴を履く。女の子ならわりと普通のことなのに、隣に立つ彼らはそれを嫌がった。
ただでさえ自分と変わらない背丈なのに、さらに自分より高くなってしまうのが嫌だったんだと思う。
それを悟ってからというもの。
学生時代はずっと、ヒールの靴は自宅の靴箱で眠るようになった。



