マリッジリング〜絶対に、渡さない〜

 
私はあの日から、彼女とは話していない。

朝、バス停まで亜矢を送る時に二回ほど見かけたけれど、その際も挨拶代わりに軽く会釈を交わした程度だった。


正直もう関わりを持ちたくないため、ある程度の距離感を持って接すると心に決めている。

彼女もそんな私になんとなく気付いているのか、特に声をかけてくることもなく。

どうかこのまま、どんどん距離が出来ていきますようにと、ただただ願う日々だった。


そしてそんな時、玲ちゃんに誘われたのが三家族でのバーベキューで。

時々ある恒例行事のようなそれが、今の私たち夫婦のぎごちない空気を解消出来るきっかけになればいいな…と、そんなことを思いながらその日は眠りについた。