その視線が気になり、つい隣に目を向けてしまったけれど、私の思い違いだったのだろうか。
彼女の視線は真っ直ぐ玲ちゃんを見ていて、全くこちらを見てはいなかった。
『亜紀、上のアイス溶けちゃうよ』
『あ…うん!食べよ食べよ!美味しそう』
景子の声でハッとなり、目の前に置かれたデザートに視線を落とすと、私たちは再びたわいもない話をしながらぺろっとそれを完食して。
普段ならもう少し話しこむところを『買い物して帰るから、お先に〜!』と、隣の二人よりも先に席を立つと、足早にお店をあとにした。
『ねぇ、さっきの聞こえた?離婚理由』
『うん、浮気と暴力って言ってたよね』
帰り道のしばらくの話題は、先ほど耳にしてしまった彼女の離婚理由についてだった。



