『あーお腹すいたー!何食べる?亜紀!』
『えっ、そ…そうだなぁ…』
『あ!ねぇねぇ!コレ美味しそうじゃない?見て、オマール海老だって!』
玲ちゃんたちの席から視線を外せずにいた私に向かって、景子がそう言いながらメニューを差し出す。
『本当だ…美味しそう…だね』
『だよね!でもさ、こっちも美味しそうじゃない?牛フィレ肉の雲丹ソースがけだって』
そんな言葉につられ、ようやく視線がメニューに向くと向き合った景子が小声でつぶやく。
『今は何も考えずに美味しいもの食べよ』
そして私が頷くと、優しく目を細めて微笑んだ。
本当に景子には…感謝しかない。
私の些細な不安や戸惑いに気付いては、それを解消するように行動してくれる。
そんな景子の優しさが伝わってきて、今まで以上に景子のことを大切にしたい…心からそう思った。



