だけど祈りは、届かなかった。
『……や、その…』
声をつまらせ、困ったように言葉の続きを探す大地の姿は、どう見ても嘘をついているとしか思えない態度で。
私の心を、一瞬で冷たく凍りつかせた。
『どうして…嘘ついたの』
『…ごめん』
『何で嘘つく必要があったの?』
『本当にごめん…』
『ごめんごめんって、私は謝ってほしいんじゃない!何で嘘をついたの?どうして?だいたい、何で上着にリップなんか…』
『えっ…何で亜紀がそれを…』
驚いた顔でこちらを見つめる大地とその言葉に、私は冷たい目を向け口を開く。
『今後一切、あなたの言うことは、信用しないから』
『ちょっと、亜紀…待っ』
そして背を向けた私の腕を掴んできた大地の手を思い切り振りほどいて。
『触らないで!』
ピシャリと強く言い放った…その時だった。



