『何で俺…えっ?もしかしてここで寝…』
ガシガシ頭をかきながらそう言った大地は、昨夜から履いたままの靴をバツが悪そうにそっと脱いで。
申し訳なさそうな表情で正座すると、私をスッと見上げた。
『亜紀、本当ごめん!ごめんなさい』
真っ直ぐ私を見る瞳には、反省の色が感じられる。
長い付き合いだからこそ、本当に謝っているのがわかる。
でも、今回はすんなり許すわけにはいかない。
『どれくらい飲んでたの』
『多分…相当飲んだ』
『どこで誰と』
『得意先のクリニックの院長と…銀座のクラブで…』
『ぎ…っ』
銀座と耳にした瞬間、話には関係ないのに、あの人のことを思い出してしまった。
わざわざGINZA ROLLのロールケーキを持って我が家へ礼に来た、昨日の彼女のことを。



