しかし大地は、その後もなかなか帰宅せず。
『ごめんね、パパ今日も遅いみたいだから先に寝ようね…』
結局、気付けば子供たちを寝かせる時間になっていて。
『…パパ』
特にパパっ子の亜矢は何度かそう言いながら眠りつき、お姉ちゃんの亜実は口には出さなかったものの、顔を見ているだけで寂しさが伝わってきた。
二人の寝息を聞きながら、キュッと唇を噛み締める。
そっと寝室を出た私は再びリビングに戻ると苛立ちながら大地に電話をかけた。
だけど大地は、一向に電話に出ない。
一体何なの?
どうして電話に出ないの。
連絡くらい出来ないの?
今、どこにいるの?
『…あぁっ!もう!』
イライラが最高潮に達し、持っていたスマホをソファーに投げつけた。
『何なのよ…どこで何してるのよ…』
苛立つ声だけが、静かなリビングに悲しく響いた。



