マリッジリング〜絶対に、渡さない〜

  

だけど何故か大地は…
普段と同じ時間には帰宅しなかった。

それどころか、今までなら帰りが遅れる時は必ず連絡をくれていたのに。

この日はその連絡もなく、何度電話をかけてみても電話にすら出なかった。


『パパおそいね〜』

『朝も起きたらいなかったし、早く帰ってこないかなぁ…』


娘たちはとても寂しそうだった。
二日続けて晩ごはんの時にいないんだから、そうなってしまうのは当然だ。

だけど私まで寂しそうにしていると、家の中の空気が暗くなる。


『そうだね…なんかお仕事忙しいみたいだから先に食べよ!帰ってきたら遊んでもらおうね』


だからこそ、あえて明るく元気よく。

内心はすごくイライラしていたけれど、とにかく笑顔で二人に微笑んだ。