マリッジリング〜絶対に、渡さない〜

 
『何でもないわけないよね?』

『えっ…あっ…』


思っていた以上に低く出た私の声と疑問符の付いた言葉に、リュウ君ママは慌てたように声をこぼす。


『リュウが吐いたって言ったんですか?って。それ、どういうことか説明してもらっていい?』

『…でも』

『何?』

『大君が私をかばってくれてついてくれた嘘かもしれないし…』


困ったように小声で言いながらうつむくリュウ君ママ。
そんな姿がさらに私の苛立ちを加速させていく。


『嘘って、どういう意味?』

『…や、だから…その…大君が…』

『大地が何?はっきり言えないこと!?上着はどこにあるの?』


感情が昂ると同時に、声も荒ぶってくる。