「今日は××の店で見た」

「河川敷で歩いてるの見たで」

「病院で見たよ!」

毎日、同じような目撃情報を聞かされ、俺の居場所は完全に家だけになってしまった。

もちろん、親にはドッペルゲンガーのことは話していない。こんなこと、いくら心霊番組を見る家族でも信じないだろう。

午後三時。俺はベッドから起き上がり、一階へと降りた。

冷蔵庫からコーラを出し、一気に飲み干す。

何の音もしないこの空間が一番苦手だ。ドッペルゲンガーが現れたらどうしよう……。

ピンポーン!

静寂の中に、インターホンの音が鳴る。俺の心臓が驚きバクバクと音を立てた。

宅配便なのだろうか…。そう思いながら、俺は映像を見て悲鳴を上げた。

映っているのは、間違いなく俺だ。少し心配そうな顔で白い手紙を持って立っている。

どうしよう……。ここで俺の人生は終わるのか?死のカウントダウンが近づいている。すぐそこまで迫っている。

嫌だ!死にたくない!どうすれば……。