空の下にいるときに。

「…俺が弱いから。」


は?

なにそれ。

「俺さ、病気なんだよ。

ここ離れた理由もそれ。」


…なにそれ。



「ALSって知ってる?」


わたしの心臓がうるさくなる。




「…うちのお父さんと一緒。」



それを聞いた林は目を見開く。

「…そっか。



だったら話が早いと思うけど

俺はいつか死ぬ。

だから早苗のことは幸せに出来ないんだ。」



…ばかな。


「…どうやって自転車漕いでんのよ。


鶯女学院から遠いよね?港南。

ALSだったら過度な運動だめでしょ。」




わたしがぼやくと林はまた笑った。



「うん。毎日俺、ほぼ保健室登校だから。

遅刻しても何も言われねーの。

だから、


自転車は漕いでないよ。



あと何回



この道を通れるかな。



って思いながら毎日毎日

同じ道、歩いてるだけ。」