わたしは港南男子高大門の前に立つ。
ここまで電車2駅。
ここまでのお金を無駄にする訳にはいかない。
あいつ…
早苗送るためだけにこの道を
自転車で通ってんだな。
「…あれ?あんた。」
「…よ。なんちゃら颯」
わたしがそう言うとそいつは笑った
「林、林颯ね。早苗のこと?」
そーだよばか。
わたしは頷くだけして先に歩き出す。
あとから足音が聞こえるのを確認しながら
歩いた。
海がみえる柵の前で止まる。
「ねぇ、なんで早苗を振ったの。
好きなんでしょ。
好きなら好きでいいじゃん。
自分の心に鍵かけんな。」
やっと逢えたんでしょ?と、
わたしは林を見て言った。


