そのときだった。

わたしの視界が暗くなったのは。


「なにやってんの。」


わたしの知らない低い声。

だ、だれ?

わたしを覗き込むようにみてくる男の人。

彼はとても整った顔をしていて、

わたしの学校とは違う制服を着ていた。


「だ、だれ?」

わたしがのそのそと起き上がって聞くと、

彼は何故か、ぷっ、と笑った。

「な、なに?」


「いや?髪の毛すごいことなってっぞ。」


そう言われてわたしははっとして髪の毛を手でといた。

うわっ、はずかし…!