空の下にいるときに。


***


「じゃ、また迎え来るから。」

「うん、ありがとう。」


颯が自転車で踵を返すのをみつめていたとき

彼がわたしの方をもう一度振り返った。


「なに?しおらしくなって。」


「…なんでもないですー!」

本当はあるけど。


とか、心の中で思ったことは内緒。

「あそ、じゃーな。」

って笑いながら颯は自転車を漕いで行く。

…なんか、わたし今日おかしい。

「ちょっとー!早苗!」

「…ん?れーちゃん、おはよー。」