木枯らしが吹き荒れる公園。
昔はあんなに大きかったブランコも
鉄棒も、滑り台も
今じゃ到底遊べそうにもないくらい小さい。
だけど、それは
あたしたちが成長しただけの話であって。
ここから見える景色も
感じる風も、昔と何も変わってなど居ないのだ。
だからこそ、あたしたちが今するべき事は
ただ、ひとつ。
「あたしたち、離れない?」
「は?」
この関係を、幼なじみを
いや、腐れ縁を、解消する事なんだと思う。
カサカサと風と戯れる枯れ葉が足元で踊る。
「離れるって、何が?」
「だから、あたしたち。」
「何で。」
「何で、って…。」
壱星の質問攻めに、つい口ごもってしまった。
「そもそも、離れるって何だよ。くっついてもねーのに。」
…うん、確かに。

