ショップカードを受け取りながら、口調は少し怒り気味かな、と思った。なんて、悠長に考えている場合ではない。
「あの、すみません私、そういうのは」
「社長命令だ」
ぴしゃりと言われ、固まった。急激に威圧感をまとって、社長は私を冷たく見下ろす。
「お前はゆくゆくはアシスタントとして俺につくんだ。最新のファッションを扱うクライアントとやりとりするのに、その黒縁メガネで対応する気か? もっとスティリスの社員としての自覚を持て」
驚きすぎて、言葉が出なかった。
辞めさせられるかもしれないとも思っていたのに、社長はまだ私を雇ってくれる気でいるのだ。

