「え、あ、あの」
「額の形がきれいだから、見せたほうがいい。それと」
近づいた美麗な顔と、頭に触れた手の感触にどぎまぎしていると、社長の顔がさらに距離を詰めてきた。
毛穴の見当たらないつるりとした肌が間近に迫って心臓が止まりそうになる。と思った瞬間、突然視界がぼやけた。
「この黒縁メガネはやめとけ。似合わない」
どうやら社長に大事なメガネを奪われたらしい。私は慌てて手を伸ばした。
「か、返してください。私、メガネがないとなにも」
見えない、と言い終わる前に足がもつれて、小さく悲鳴を上げた。倒れると思った瞬間、目の前にいた人物に抱き留められる。
「おっと」

