凛々しい眉に、くっきりと線の入った二重の瞳。外国の血が混ざっていそうな、整った顔立ち。 強い目線に射抜かれて、胸の高鳴りが激しくなっていく。 「っ」 抱えていたファイルを落としそうになり、慌てて持ち直した。 「前原さん? なにしてるの」 「は、はい、すみません」 耳まで熱くなっていることに気づかないふりをして、私はフロアを行く内藤さんを急いで追いかけた。