やっぱりテレビやファッション雑誌のワンシーンみたいだなと思ったら、小さく笑みがこぼれた。
「ありがとうございます。そこまでして社員のことを考えてくれるなんて、社長はやっぱり優しいですね」
「……さあ、どうだかな」
つまらなそうにつぶやいてから私を一瞥し、社長は手元にそっと落としこむように言葉を重ねる。
「名取より、紳士じゃないかもしれない」
「え……?」
「なんでもない。とにかく俺は自宅に戻るから、お前は今週末にでも」
「あ、それは大丈夫です。社長はそのまま部屋を使ってください」
「……は?」
不可解そうに片眉を上げてフォークを止める彼に、私は名案のつもりで口にする。

