優秀でも見た目が優れているわけでもない私が、なかなか人を採らなかったという社長に選んでもらえたのは、なぜなのか。
「どうせいつもの悪いクセが出たんだろ」
結城さんの向こう側に座った弁護士先生が吐き捨てるように言って、私は目を上げた。
背もたれに右腕を預けてのけぞっている彼は、視線を遠くにやったままつぶやく。
「お前みたいなのを見ると、新井さんは血が騒ぐんだよ」
「え……?」
「おい峰島」
「事実だろ。新井さんは冴えないヤツを変身させることに喜びを感じる変態だ」
「変態って、お前な」
「他人を変えることの何が面白いのか、俺にはわからん」

