結局、フレンドリー派の新庄さんが折れる形で争いは終結し、私は終始無表情だった内藤さんからの質問にひとつずつ答え、ほどなくして面談は終了した。
「本日はありがとうございました。よろしくお願いいたします」
形式通りに挨拶をしてパイプ椅子を立つ。
出かかったため息をすんでのところでこらえながら、きっちりと頭を下げた。
これまでの面談と同様に、手ごたえがまったくなかった。
内藤さんは鉄仮面みたいな無表情を一貫して崩さなかったし、新庄さんも優しい微笑みを浮かべたままで、ある意味最初から最後まで表情が変わらなかった。
やっぱりここもダメか……。
心の中でため息をつきながら振り返った瞬間、真後ろに立っていた人とぶつかりそうになった。

