――――。
タッタッタッタ.....バンッ!
「隊長っ!」
目を閉じたままの靄々とした薄暗い世界から唐突に耳に流れ込んできた音と声により現実へと引き戻される。
「んん―――」
現実からの自分を呼ぶその声にライルは重い瞼を上げる。
瞼はまだ重かった。
だがさっきよりは幾らか軽い気がした。
目を開く。
すると閉ざされていた世界に一気に光が差し込んでその眩しさに思わず目を細めた。
何だか凄く久しぶりに目を開けた気がして慣れるまでに時間がかかった。
「隊長っ!」
目を開けて瞳に映るのは見慣れた自分の部屋と一人の兵の姿。
「..........。
あぁ、何だ?」
自分を呼ぶ声に向かってライルは答える。
ッ。
だが喉が相当渇いているのか上手く声が出なかった。
「よかった!
目を覚まされたんですね、隊長!」
「.....ああ、迷惑を掛けたな。
なぁ、俺はどのくらいの間寝ていた?随分と瞼が重い」
渇いた喉を唾液で湿らせて言葉を紡ぐ。
聞かねばならないことは山程あった。
喉の渇きなど、気にしている暇はない。
「丸々三日ですよ。
酷い怪我でしたし無理もありません。
もう身体の方は良いんですか?」
「身体の方はお陰様でだいぶ楽になった。
.......それにしても丸々三日か。瞼も重くなる訳だな」
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