mirage of story

〜3〜






(.....頭が―――ボーッとする。
此処は.....何処だ)




虚ろな意識。
目の前では、薄ら暗い闇が支配する。

恐らくそれは、自分が目を瞑っているからだと
ボーッとする意識の中で、ライルは思った。





(――――ッ)



目を開けよう。

そう意識して力を入れたが、閉ざされた瞼は思いの外重く持ち上がらない。







(ああぁ....)



どうしても持ち上がらない瞼に、ライルは諦めて暫くこのままで居ることにした。

身体の力をスッと抜き、自然のままに身体を預ける。





力を抜いて感じるのは、背中の下に広がる柔らかな感触と

身体の上に掛かる、ふわりとした温かさ。



目が開かないので、自分がどのような状態かは分からない。

だが、きっと自分はベッドの上に寝ているのだろうということが分かった。






(.....じゃあ、此処は城か?
あいつらが此処まで運んでくれたのか)




ライルの意識が戻る前の記憶。


それは、心配そうに自分を覗き込むキトラの姿。
駆け付ける隊員たち。

泣く奴も居たし、喚いてる奴も居た。



ライルがジェイドに敗れて、動けなくなった時の記憶だった。

それから次第に意識が遠退き、気が付いたのが今。
やはり、先鋭部隊の隊員たちが此処まで運んでくれたに違いない。