そんな彼女を見る。
どうやら彼女の心も、そう柔では無いらしい。
そう思うとジェイドは何故か心なしかホッとして軽く笑う。
ッ。そしてそのまま彼女の居るの方へと歩み寄ると言葉を重ねる。
「さぁ、嬢ちゃん。
こいつが寝てる間に、色々と話でもするかい?
約束だったろ?
うまく逃げ延びたら、全部話してやるって」
「そういえば!
....何かあの後、色々有り過ぎて忘れてました」
ジェイドの言葉に、シエラはハッと思い出す。
そういえば確かにあの時言っていた。
上手く逃げ延びることが出来た時に全てを話してくれると。
――――。
そして今はその、上手く逃げ延びることが出来た時である。
「おいおい、忘れてたのかい?
......まぁいいさ!嬢ちゃん、何か聞きたいことがあったら聞いてくれよ?
嬢ちゃんたちが欲しいような情報も、俺なら知ってるかもしれない。
さぁて大盤振る舞いだ!
ハハッ、何でも答えてやろうじゃないの」
そしてジェイドは不敵に笑う。
「遠慮なんかいらねぇ。俺と嬢ちゃん達の敵は同じなんだ。
うーん、そうだなぁ。
敵は同じ、そして事の成り行きだがあの時だけの関係でなく今もこうして共に居る。
ってことは、だ。
俺も嬢ちゃん達の言う"仲間"ってのになっちまったのかもな?」
「え?」
「お、何だ不満かい?俺が仲間ってのは。
心外だなぁ、嬢ちゃん。
俺の心は見掛け通り凄く繊細なのにねぇ。
.......何だ、つまり嬢ちゃん達を仲間と思って力を貸してやろうかなって意思が俺には在るってこと。
まぁ決めるのは嬢ちゃん達だがねぇ?」
仲間。
その響きが鼓膜を震わせる。
―――。
目の前に居るのは、つい昨日会ったばかりの男。しかも魔族である。
だがそれと同時に昨日共に戦った仲でもあり、自分達にいち早く危機を知らせてくれた恩人でもあるわけで。
.

