〜6〜
「危ないっ!」
完全に暮れかかった広い空にエルザの声が響き渡った。
そして響き渡る声と共に、ロアルの炎からエルザはシエラを掴み後方へと避ける。
見れば、ロアルの放った炎は今までシエラとエルザが居た場所を焦がし消えていった。
(ッ!)
シエラは言葉を失った。
このロアルって男は、本気で自分たちを消す気で居る。
しかもこの男の力ならそんなこと簡単に出来る。
その事実を目の前で見せ付けられた気がした。
「あぁ....すまない。
手元が狂ってしまったよ」
炎を放った張本人は、こちらを見て憎みを含んだ笑みを向けていた。
その笑みをシエラは思いっきり睨み付けた。
「.......また私の手元が狂ってしまう前に聞いておこう。
―――指輪を持つ者、お前はその指輪をおとなしく渡す気はあるのかな?」
指輪。
その単語にハッとする。
(.....そうだった)
(アイツの目的は.....この私の持ってる指輪のはずじゃない)
シエラは指輪を握り締め、その手を見つめる。
淡く、蒼く煌めく指輪を手の中にしっかりと。
(だったら.....この指輪を渡しちゃえば、私も母さんも助かるかもしれない)
彼の目的。
それを果たしてしまえば、もう自分たちには用はないはずだ。
シエラは指輪の中に希望を見つけた気がした。
そして、気持ちを整えロアルの方を見る。
「..........私がこの指輪を渡せば、おとなしく帰るっていうの?」
「危ないっ!」
完全に暮れかかった広い空にエルザの声が響き渡った。
そして響き渡る声と共に、ロアルの炎からエルザはシエラを掴み後方へと避ける。
見れば、ロアルの放った炎は今までシエラとエルザが居た場所を焦がし消えていった。
(ッ!)
シエラは言葉を失った。
このロアルって男は、本気で自分たちを消す気で居る。
しかもこの男の力ならそんなこと簡単に出来る。
その事実を目の前で見せ付けられた気がした。
「あぁ....すまない。
手元が狂ってしまったよ」
炎を放った張本人は、こちらを見て憎みを含んだ笑みを向けていた。
その笑みをシエラは思いっきり睨み付けた。
「.......また私の手元が狂ってしまう前に聞いておこう。
―――指輪を持つ者、お前はその指輪をおとなしく渡す気はあるのかな?」
指輪。
その単語にハッとする。
(.....そうだった)
(アイツの目的は.....この私の持ってる指輪のはずじゃない)
シエラは指輪を握り締め、その手を見つめる。
淡く、蒼く煌めく指輪を手の中にしっかりと。
(だったら.....この指輪を渡しちゃえば、私も母さんも助かるかもしれない)
彼の目的。
それを果たしてしまえば、もう自分たちには用はないはずだ。
シエラは指輪の中に希望を見つけた気がした。
そして、気持ちを整えロアルの方を見る。
「..........私がこの指輪を渡せば、おとなしく帰るっていうの?」

