mirage of story

〜4〜








「....ったく。
あんなガキが隊長だなんてやってらんねぇよな」




静かな部屋に響く声。
声の主は一人の中年の兵士、

――――。
男はこの部屋の主のものであるはずの椅子の上に足を組んで座り、その周りを何人かの他の兵士が囲んでいた。



長い机に沢山の椅子。
棚には書類のようなものが山積みになっている。

今、彼らが話をしているのは彼らが所属する部隊の会議室のような所。
この部屋は彼等の所属する部隊―――つまり先鋭部隊のその隊長の部屋も兼ねている部屋。











「全くだ!
あんなガキが隊長だなんて名高い先鋭部隊の格も落ちたもんだぜ」



一人の言葉に、周りの皆が頷く。






「あんなガキより俺の方が隊長に向いてるに決まってる!
ハハッ、あんなガキこの俺の手に掛かれば一発だぜ!」




一人がふざけたようにそう言う。

ッ。そうするとその言葉を聞いた周りから笑いが起こる。







「ハハッ!
お前がなれるなら誰だってなれちまうじゃねぇかよ。
お前がなるくらいなら、俺がなるぜ!」



「いや、それなら断然に俺の方が向いてる!」




いつもと同じ。
夢見る彼等の愚痴。
それは彼等にとっての何よりの楽しみであり、こんな他愛ない会話はもう当然のように日常に溶け込んでいた。

またの名を弱く臆病な、負け犬の遠吠え。






 
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