mirage of story

〜2〜









「なぁなぁ!お前知ってる?」



「ん?知ってるって何をだよ?」




「噂だよ噂!隊長のな!」



「.....はぁ、またか。お前本当にそうゆうの好きだよなぁ。

前にも何か変な噂流して怒られただろ?
止めとけって、そういうの」





「.........。
あれ、そんなことあった?」



「って、忘れたのかよ!
あの時お前、隊長に呼び出し食らってたじゃねぇか。
お前の持ってくる噂話っていつも適当だし、また隊長に怒られるぜ?」




「適当じゃない!俺の持ってくる噂は、俺のこの研ぎ澄まされた勘で仕入れてきてるんだぞ?

フンッ........もういい。
そんなこと言う子には、もう教えません」




「お、おいおい。そんなあからさまにいじけるなって。
しかも結局、お前の勘なんじゃねぇかよ」




「........。
俺の勘は当たるんだぞ、十回に三回くらいは!」



「って結構確率低いんじゃねぇかよ。
.......で、結局何なんだ?
今回のその隊長の噂って?」




「うぅ.....でも今回のは当たってる!
最近の俺の勘は冴え渡ってるんだからなっ!

お、やっぱお前も気になるんだな♪
今から言うから、よく聞けよ?」



「........はいはい、分かったから早く言えって」




「ゴホンッ....では!」




(ゴクリ)






「実はだな!
隊長って姫様といい関係だったらしいんだ」



「.........。
姫様って、あの姫様か?
何年か前にお亡くなりになられたって話のルシアス姫様か?」




「あぁ、そうさ!
それがさ、あの隊長がルシアス姫様のことを思っていたらしいんだ。
姫様の方はどうだったか知らないけど!」







.