「..........明日に備え兵達を揃えよう」
ライルは静かな空間の中そう呟く。
ッ。そしてゆっくりと扉から遠ざかり廊下を歩き始めた。
(─────。
それにしても、さっきの頭の中に浮かんだあれは.........)
廊下歩き始めた彼。
靴音だけが静かに響く空間で彼はついさっき浮かんだ妙に鮮明な光景を思い出す。
現実ではない。
あれは、ただの想像だ。
でも何故だか、靄々とした違和感が頭の中を離れない。
......。
長く続く城の廊下。
そこを一人歩く彼の足音と彼の中に在る靄々したものだけが、静かな空間に漂って彼を次なる戦いへと誘っていった。
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